M-Times 2021.10

12年ぶりの新人 2021.10

 松田事務所の荒木です。先月のM-Times Vol.27において、『12年ぶりの求人』として、松田事務所への応募、紹介をお待ちしています!と大々的に宣言した直後に、お客さん関係とは全く関係のないところから応募の話が舞い込んできました。そして、その後はとんとん拍子で採用が決まり、10月1日からの入社となりました。

 こういうの(なかなか応募が無いな、えーい思い切ってココに書いてお客さんの知り合い等からの応募・紹介に期待しよう!とした矢先に他から応募の話がくる、みたいなの)をマーフィーの法則というのでしたっけ・・・違っていたらすみません・・・

 とにかく、『12年ぶりの求人』を書いた翌月に、『12年ぶりの新人』を書くことになりました。名前は、原 直輝(はら なおき)、年齢は25歳ということで、事務所の平均年齢をぐ~んと下げてくれる有難い新人さんです。松田事務所に来る前には、他のTKC事務所に勤務していた経験あり、ということで、同じ税理士業界からの転職になります。また、税理士試験にもチャレンジしていますので、会計、税法等の知識もあります。

 さて、ここで、同じ税理士業界からの転職ということについて考えてみたいと思います。以前に他のTKC事務所に勤めていたからといって、すぐにお客さんのところへ行って仕事がバリバリできる、というものでも無い気がします。それは、同じ税理士事務所と言っても、そのやり方、考え方が千差万別だからです。でもだからと言って、仕事の事が全く何も分からない、というわけではないので、強いて例えるなら、京都から沖縄に引っ越してそこで新たな生活を開始する、みたいな感じでしょうか。つまり、同じ日本なので言葉は通じますから、生活自体は普通に行えます。でもその土地の慣習や文化みたいなものは各地によって独特だったりしますので、その地に馴染むまでにはそれなりの時間を要することになります。

 一方で、全く違う業界からの転職となりますと、例えば、日本からブラジルへ移住する、という感じになるのでしょうか。この場合、まずは言葉が通じるようになるところからスタートとなりますので、普通に生活できるレベルになるまでが既に大変です。

 と、めちゃめちゃ強引な例えを引っ張り出してきて一体何が言いたいかといいますと、同じ税理士業界からの転職だからといっても、松田事務所流に馴染むまでにはそれなりに時間がかかるでしょうから、それまではどうか温かい目で見守ってあげてください~というお願いをしたかったわけなのです。

 また、新人さんが入ってくるということで、経験が豊富であるということと、経験があまり無いということの違いについても、自分なりに色々と考えてみたりしました。

 今はとにかく「変化」がとてつもなく早い時代となっています。情報の伝達スピードや、移動速度、技術の進歩等々、色々なことが日々めまぐるしく変化していってます。この傾向は今後益々拍車がかかることになるでしょう。こんな変化の早い時代において、今まで積み重ねた経験・蓄えた知識をアドバンテージとしてどれだけ生かせることができるのでしょうか。勿論、今まで習得してきた知識や技術が全く何の役にも立たない、ということではありませんが、少なくとも、それだけを「拠り所」にはできない、という時代にはなってきているのかもしれません。

 ということは、今までの知識や技術はあくまでも参考程度にして一旦横に置いておき、とりあえず今現在目の前に生じていることについて、まっさらな頭できちんと悩む、しっかり考える、ということが必要な時代になっている、そんな気がします。

 と言っても、大抵の人にとっては、「いやいやいや、今頃何言っているん?そんなん当たり前やん」ってことかもしれませんが、僕の場合は、今回新人さんが入ってくるということで、自分のことを振り返ってみて、ふと、そんな風になってしまっている自分がいたかもなぁと思ったりしています・・・

 とにかく、新人さんが入ってくる、ということは、こんな風に自分を見つめ直す良いきっかけになったり、他にも、仕事のやり方や生活態度や、事務所の自分の机周りの整理整頓、などなど・・・・今まで色々まぁいいか、になっていた部分もありますので、それらをきちんとするいい機会にもなりそうです!