M-Times 2024.2

ゆく年くる年

 松田事務所の荒木です。ちょうど1年前のエムタイムズ(M-Times Vol.44)は、こんな風な書き出しで始めていました。

→『何年、何十年か経って振り返った時、あの年は特別な年だったなと思えるような節目の年というものがあるとしたら、今年は紛れもなくその年になるのでしょう』と。そして、その理由も続けて書いていますが、昨年は、所長の松田が個人事務所時代から52年間もの長期に渡り行ってきていた『常勤』を終え、『非常勤』へと切替えることになった年、でもあったからです。

 さて、あれから1年が経ち、令和5年がどんな年だったのかなと振り返ってみますと、事務所にとってというよりかは、僕にとって色々な「初めて」が重なった激動の1年でした。

 まずは、正月早々コロナにかかり、「初めて」の完全な寝正月となりました。今思い出そうとしても、あの時何を食べ、何をしていたか、全く思い出せません。ただ、寝ようとすると咳が止まらなくなるので、少しでも睡眠を確保するために座ったまま寝ようとしてみたりと、試行錯誤しながら色々やっていた記憶だけがぼんやりあります。

 そして、これもエムタイムズ(M-Times Vol.49)で書きましたが、4月からは息子と一緒に合気道を習い始めました。合気道は、オトナになってから「初めて」の習い事となります。稽古自体は毎週あるのですが、なかなか時間が取れないこともあり、今のところは月に1~2回だけ通う、というゆる~い習い方をしています。でも、これが結構精神的にはキツくて(自分が思っている以上に“動き”を覚えられないので・・)、前回までに習ったはずのことがほぼ一から、場合によってはマイナスからで(間違った覚え方をしちゃったりもしているので)、同じ事を何度教えてもらうんやろっ・・て毎回情けなくなります。

 また、4月からは、町内会の『役(組長)』というものを「初めて」持ちました。これは順番で回ってきたものですが、今までは全くやったことがなかったので、最初は何をどうしたらいいのかチンプンカンプンでした。

 そして、これは僕自身にはあまり関係が無いことなのですが、4月から妻が子供の小学校の『役(クラス委員)』を持つことになりました。幼稚園の時にも『役』は持ったことがなかったと思いますので、これも全く「初めて」の経験となります。

 更に、昨年は実家(母が亡くなるまで一人で住んでいた)を建て替える、ということで「初めて」の家づくりをしました。工務店さんと十数回の打合せを重ね、それでもまだまだコミュニケーションが足りなくて思った通りにはいかず、最後の方は工務店さんやご近所さんともギクシャクしてしまいましたが・・・何とか家は完成し(詳細は、松田事務所ホームページ内のブログ「行雲流水」に掲載)、お正月も無事この新しい家で迎えることができました。

 また、事務所内の事で言いますと、大石が4月に出産し、その後育休に入りましたので、4月からは「初めて」の大石不在体制となりました。今までは、松田・小島・大石・石田・原、そして僕の6人で事務所を回していたのが、1月からは小島・大石・石田・原・僕の5人となり(松田が『非常勤』となりましたので)、そして4月からは小島・石田・原・僕の4人となったわけですから、時間的にも精神的にも、そしてその他諸々な事でかなりキツかったです。

 こうやって1年を振り返ってみますと、仕事のこと、事務所内のこと、町内のこと、家庭内のこと、そして『家』のこと、それら全てが「今まで通り」のことだけではなく、「初めて」のことをふんだんに盛り込んだ状態で一斉に押し寄せてやって来た、まさに『特別な』年だったなぁと、つくづく思います。僕一人ではとっくに押し潰されていたと思いますが(実際、何度も負けそうになっていましたし)、こうやって無事に新しい年を迎えられているのも、周りの色々な人に支えられたおかげだなと、心底思います。

 あと、「出来事」や「人」には波があり、今見ている状態、見えている様子で、こんな風になってしまったとか、こんな風に変わってしまったとか判断したりしない方がいいのではとも思い始めました。つまり、一旦保留にする、ということも大切なことなのかな、と。一旦保留にしておき、じっと待つことによってまた違う面が見えてきたり、元の状態に戻ってきたりすることも結構ある気がします。ただ、そうは言っても、保留にせずに即決しないと命取りになることもありますので、そこの見極めというのも大事になってきます。じゃあ結局どうしたらいいのってなりますね・・・う~む。

 まぁとりあえずは、この一旦保留にする、というのが、単なる逃避や先延ばしではなく、きちんとした考えのもとでそうしている、ということならアリなのかも!というぐらいにしておいて、その見極め等に関しては今後の課題とします。

 とにかく、令和6年の今年は、あまり大きな「初めて」が押し寄せてくることのない、落ち着いた年になってくれたらいいなぁと心から願っています!!! いや、まじで。